ユータナジー
ゴ
歳月人を待たず。
…合ってるっけ?
「小野塚さん。」
私は先輩の日直当番を待つついでに、校舎裏にゴミを捨てにいった。
呼び止められて振り向けば、三枝さん。
最近、よくこの人に会うと思う。
嫌いなタイプは変わらないけど、最初に会った頃とは会話の数が増えた気もする。
「部活ですか?」
「そう!」
「剣道部、だったんですね。」
私と先輩は帰宅部。
三枝さんは面は脱いでいて、後はそのままこっちに来たみたい。
「休憩中なの。ねぇ、小野塚さん私の相手しない?」
「…はい?」
「私、これでも部で一番良い成績とってるの!」
「…はあ。」
「だから、きっと楽しいよ。中学の部、全国大会優勝の小野塚琥珀ちゃん?」