ユータナジー
ロク
「おはようございます。」
「ん、おはよう。」
バス停に立つ先輩を見る事が出来るのも残りあと僅か。
「今日は暖かいですね。来週は桜開花予定らしいです!」
「春ボケしそうだな。」
「ですね。」
「お前の頭は既にボケてるな。」
「はい!?」
ケラケラ笑う先輩は、ちょうど来たバスに乗り込んだ。
私も後につく。
そういえば、卒業式の日はデート。
着ていく服を考えなくちゃ…。
「先輩。」
「なんだ?」
吊革を掴む綺麗な先輩の横顔を見る。
「ワンピースとスカートどっち派ですか?」