ユータナジー
彼女の武勇伝がまたひとつ増えていたのか。
呆れて溜め息が出る。
「ワンピースかスカートどっち派かって。」
彼女の言葉通りに口に出した。
そこで「起立。」と号令がかかる。
寺島も三枝も前を向いて礼をする。
「デートだね!?琥珀ちゃん、そんな事聞くなんて乙女!」
琥珀ちゃん、と呼ばれるのが嫌だった彼女。
けれど、今は何も言っていない。
馴れ馴れしい…のではなく、慣れたんだと思う。
「ワンピース。」
寺島は断固としてワンピースらしい。
「けど、ワンピースもスカートも足出てんのには代わりなくね?」