ユータナジー
それに少し妬いてしまう俺は、おかしいんだろうか。
デートの筈が、何故か家でゴロゴロに変わっているのは、しょうがない。
「おかえり。うわ、すごい花束!あら、琥珀ちゃん?」
あらあら、とリビングから出てきた母親。
「こんにちは。お邪魔してます。」
丁寧に御辞儀をする彼女。
「いらっしゃい。ゆっくりしていってね。」
少し彼女は、母親に似ている気がする。
俺は花束をリビングに置いて、さっさと二階に上がった。
妹の部屋を通り過ぎたところに俺の部屋がある。