ユータナジー
さっきの私の態度が気に入らなかったのか、少し不機嫌そうな顔。
「…そんなにワンピースが良かったですか?」
おふざけで聞いてみると、案の定。
「…まぁ、少しな。」
呆れた笑いが返ってくる。
「琥珀ちゃーん。夕飯食べていって?」
「喜んで!」
ママさんに頷いた。
他人の家でご飯を食べるのは、久しぶり。
「家に連絡いれなくて良いのか?」
こっちを見る先輩。
「両親、多忙なんです。今は海外のどっかで、仕事してます。」
「どっかって…。」
私に無関心だ、とは何故かつけ加えられなかった。