bitter sweet
 ∞ 和紗 side ∞


 ……。

 …………。

 だ~~ッ!!もう無理ッ!!

「あの先生、課題出し過ぎやっちゅーねんッ!」

 それもこれも全部、期末で赤点取りまくった俺が悪いんやけど。

「つーか、なんで日曜日まで勉強なんかせなあかんねんなッ」

 英語なんか海外行かんかったらエエし、数学も足し算引き算が出来たらそれでエエやんけ……。

「アカン、休憩しよ」

 シャーペンを放り投げ、リビングへ向かう。

 ソファに体を沈め、大きく伸びをする。

「……ん? あれ、マコトさんいてへんねや」

 テーブルの上にメモ。そこには“勉強お疲れ様。ちょっと出てきます。疲れたらココア飲んでいいよ。”とあった。

「やった! ココアココア~ッ」

 キッチンの横の戸棚からマグカップを出し、ココアの粉を山盛りに入れる。ポットのお湯を注ぐとちっちゃい粉の塊が溶けずに浮いている。

「なんで塊が浮くんやろ……?」

 マコトさんが雪和に作った時はこんなん浮いてなかったのに。マコトさん帰ってきたら聞こ。



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