bitter sweet
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 唯にすべてを話し終えると、私は冷めてしまったキャラメル・ラテを飲み干す。

「ゆきなが……彼氏作らない理由は、“かずさ”くんって人の為だったんだ」

「ん……アホみたいやろ? ずっと信じてんの……笑うよね」

 ふふっ、て笑うと唯は「……笑えないよ」と言った。

「ねぇ、ゆきなッ。その“かずさ”くんとどこで会うとか決めてたの?」

 唯の問い掛けに首を横に振る。

「全然! あ、でもあの後、家まで送ってくれた時にね、『5年後には、武道館満員なるくらいのビッグスターになったる』ってゆってたなぁ」

「かずさくんって、ミュージシャン希望?」

「さぁ……どうやろ? はっきりは言ってなかったけど……」

 唯はちょっと考え込んだ後、携帯を取り出しどこかに電話を掛ける。

「あ、店長。お疲れ様です。小野くん、まだいます? ……はいすみません」

 ……バイト先、かな?

 ――……ねぇ和紗。あの時和紗が私を変えてくれたから私は、両親に言いたい事も言える様になったよ。和紗……約束、忘れてないよね?少し不安な気持ちになった時だった。







「ゆきなッ! かずさくん、見つかったよッ!!」



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