人の恋を笑うな
引越し当日、私は朝6時に起きて引越し業者さんを待っていた


夏子から電話があり、手伝いにいこうか?と言われたが大丈夫だと言った


8時前、トラックが到着して荷物を運びだす


半年お世話になった部屋を掃除して、私はトラックに乗り込んだ


ねねさんの言うとおり、広い目に部屋を分けてよかった。家具はすぐに配置できたし、部屋ごとに段ボールが置けて便利だった


びっくりしたのは畳である…今流行りの琉球畳…これってかなり高いと思うんだけど、こんなに甘えていいのかな


でもこの部屋にはピッタリだった


業者さんが帰り、ぐったりしてると茂徳がテーブルを持ってやってきた


『約束のテーブルとソファー、もってきたぞ』とリビングに置いてくれた


『これ、どこに傷なんてあるの?きれいじゃないソファーだって可愛い』


『ソファーは焼けて半分色変わってるんだ。廃棄処分もの。テーブルは角が傷だらけだ。倉庫のそうじになってよかったよ。畳いいだろ?ねねが頼んで作ってもらった』


『高価な物で申し訳ないよ…あとで電話しておく』


『二人ともホントにありがとう。いつも世話かけてごめんね』


『そのぶん俺達、乙女にいろいろしてもらってるから…こっちこそありがとうな』


茂徳が帰ったあと、私は隣の家に引越しの挨拶に行った


60歳くらいのご夫婦で、子供さん、お孫さんが遊びにきていて賑やかだった


さあ新たな一歩を踏み出すぞ!


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