人の恋を笑うな
荷物を少しづつ開いていった。半年間で、荷物は増えていた


社長のために服も買い過ぎた


なんとなく食器も増えている


今年の仕事は28日まで。月末はてんてこ舞いだけど29日から4日まで実家に帰ることにした


今年は一回も帰ってないから親孝行のつもり


仕事の事もちゃんと話す…逃げてても仕方ないもん


明日は社長とお出かけの日だ…それ思うとドキドキした


私は初めてのこの寝室で段ボールに囲まれて眠った



翌朝いつもより早く目覚めた


顔あらって、目玉焼きとトーストを食べる


着替えて家を出た。家から駅までは歩いて15分だった


前のマンションより、停まる駅は二つ少ない


『おはようございます!』


『引越し大変だったね、大丈夫?』


『大丈夫です!無事完了ですね』


私はいつものように、掃除してコーヒーをたて、スタッフに配った


『あ、乙女ちゃん、社長は今日遅くなるらしいからコーヒーはいいんじゃない?』


げぇ!もしかして急なお客様とか?これで夜会えなかったらマジへこむんですけど…


仕方なく私は社長室の掃除をしに行った


残り香が素敵な部屋、空気入れ換えるの勿体ない〜


私は鼻歌まじりで掃除した。そのうち鼻歌が本気歌になった


『桜川さん、歌上手いっすね〜』…あれ?聞いた事ある声…


島田さん!!


『どうしたんですかぁ』


『今回は俺が出張です。よろしく』


スーツ姿に私はびっくりした


『今日仕事して泊まって朝一番で大阪帰ります。今晩楽しみですね〜下北沢久しぶりなんですよ』


おい、おい、おい…芝居あんたもいくのかよ…てか夕飯も…


社長…罪作りぃ!


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