人の恋を笑うな
朝、お母さんに起こされた


『乙女、あんたの友達来てるわよ』


時間は7時…誰よ…紀子?


私は頭をかきながら下に降りていった


玄関を見てびっくりした


オレンジのダウンジャケットをきた島田さんがいる


しかもコンビニの袋さげて…


『おにぎりとお茶です』と笑いながら私に渡した

『どうやってきたの?車?』


『車は混むから始発の電車で。バスはまだ来てなかったから、駅から歩いてきました

信用してもらえました?これが俺の本気です』


私は呆気にとられた!とりあえず上がってもらい、コーヒーをだした


慌てて部屋着に着替え、顔を洗った


『なんでそんな無茶するのよ…あんなの冗談に決まってるじゃない!住所みたらわかるでしょ?』


『まあ朝ごはんにおにぎりどうぞ』と差し出された


私はツナマヨおにぎりのフィルムをはずして、おにぎりを口にした


『美味しいですか』


『うん…美味しい…』


『別に好きになってくれって言ってないんです。俺が乙女さんを好きだってわかって欲しかっただけです。こんなの無茶のうちに入りませんよ』


『でももうこんな事したらダメだよ?風邪とかひいたり、事故にあったらどうするの!』と私は軽く頭を叩いた


『信用はしてくれましたか?』


『した…』私は二個目のおにぎりを食べ始めた


この場面に面食らったのは家族であった


おばあちゃんは彼氏が私を嫁にもらいに来たと騒ぎ、お父さんとお母さんは、乙女が煮え切らないので彼氏がプロポーズしにきたと騒いだ…


そして夏子は、『社長…ライバルあらわるね…』と隼人さんに電話していた


結局この日は、島田さんは、桜川家から大歓迎を受け、お泊りすることになった…


またまたとんでもないトラブルメーカーが現れたのだ!
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