人の恋を笑うな
披露宴では乾杯、スピーチ、カラオケ、ケーキカットが行われた


私と瞳はこっそり抜け出ししたくをした。私は襷掛けをしてベースをさげた


司会者さんが私達を紹介してくれた


紀子は懐かしそうに私達をみつめる


ギターとベースの音が会場に響いた。プロポーズの歌が流れる


♪友達のままじゃいられない、ひとつのベットで眠りたい♪


紀子は立ち上がって手拍子をしている


音もピッタリ、大成功だ



結婚式は無事に終わった。紀子達は明日ヨーロッパに新婚旅行だ


『今日は嬉しかった。ホント、サプライズだよ』と紀子は笑っていた


『瞳の提案なの。こっそり練習してたんだよ』


『そう、乙女の会社の空き部屋借りてね』


『ホントにありがとう。幸せになるからね』


『幸せになってね』3人は手を取り合って泣いた

二次会は近くのレストランで行われた


私は隼人さんのお言葉に甘えて、アンプとベースを取りにきてもらっていた


『女は魔物やな〜』


『なんですかそれ』


『あの女子高生崩れがこれやんか…詐欺やで』


『そんなこと夏子に言わないでくださいよ』


『はいはい、でも無事成功してよかったわ。お疲れさん』


『こちらこそありがとうございました』


隼人さんは車にアンプとベースを積み込んで帰っていった


私は急いで二次会のレストランに入った


瞳が見つからなくて、空いてる席に座っていた


『乙女ちゃん』と声をかけられた


『あー石田さん!どうしたんですか』


『俺、新郎の同級生やねん。いうたやろ?近いうちに東京いくって』


『結婚式の事だったんですか!』と私は笑った


『せや、しかしまあ…見違えたなぁ。ほんまに乙女ちゃんか…お人形さんみたいやで。女してるやないか』と笑った


石田さんもいたせいもあって、楽しく二次会も終え、私は社長のマンションまでタクシーを走らせた
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