人の恋を笑うな
仕事が終わって、私は石田さんのおくさんのマンションを訪ねた。ねねさんの住んでたマンションの近くだった


『こんばんは、私桜川と申します。石田さんの会社の者です』


ドアが無言で開いた


そこには20代前半で、読者モデルのような可愛い女の子が赤ちゃんを抱いて立っていた


『なんかようですか』


『石田さんの事で少しお話し聞きたくて…愚痴でもなんでも。私は奥さんの味方です』と私は笑った


奥さんはドアチェーンを外し、私を中に入れてくれた


リビングに通され、コーヒーを出してもらった


『大変でしたね』


『東京でてきた途端に、浮気ですわ。モデルの女の子の友達と合コンしたり、頻繁にメールのやりとりしたりして!ある夜帰ってこなくて…朝帰り…携帯無理に見てやったら、今日の誠也すごくよかったやて!』


『ひどい…』


『そうですやんね?ほんま…ムカつく話しですわ。今週中に離婚届けだして大阪帰るつもりです』


『でも…子供さんどうするんですか?シングルマザーは厳しいですよ』


『石田さん、謝りにきました?』


『それが一度も!余計にムカつきますわ』


『お子さんが二十歳になるまで、学費やら生活費は貰うべきですよ』


『…』


『冷静になって子供さんの将来考えてもう一度話し合いましょう?でなきゃお互い後悔どころか、子供さんまでとばっちりです』


奥さんはそうしますと返事をくれた。そして、明日私の家で話し合いの場を設ける事になった


もちろん、島田君にも来てもらう
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