人の恋を笑うな
翌朝、社長を送り出してから、私達はお墓参りにでかけた


結構長い階段で夏子が私を支えて登ってくれる


竹林があり、サワサワと涼しい風が吹いてくる


連休が終わったらすぐに茂徳の結婚式が待っている


ねねさんの事も考えて式は地味婚にするらしい


そのほうが楽だよ、と私は茂徳に言った。私達の場合は仕方ないけど、地味のほうが気を使わなくてすむ


お墓参りが終わり、私達は近くのカフェで、ランチをとることにした


『この店の野菜はこの店の裏の畑で採れた野菜なのよ、今週の関東グルメのトップ10に入ってた』


『なっちゃんのグルメ情報は絶対やからな』


『じゃあ野菜がオススメなんだ…焼き野菜の定食頼もう』


『私は野菜の天ぷら定食』


『俺は野菜の煮込みカレーにするわ』


ここの店のいっかくだけが田舎町に見えた


私達はのんびりとした時間を過ごした



マンションにもどり、私は疲れたのかベットでうたた寝してしまった


どのくらい寝てたんだろう…社長の声で目が覚めた


『どうした?大丈夫か?』


『うん、階段登ったからかな…』


『お腹痛くないか?』


『少しはってる感じ…』


『病院、いってみるか?』


『そのほうがいいかな』


『用心に越したことはないからな。よし行ってみよう』


私は社長に連れられて病院にいってみた


ちょうど担当の先生がいて助かった



『少し動きすぎたかな?乙女さんは今自分に栄養全然いってないみたい。母胎をもう少し丈夫にしましょう

2日程入院しましょうか…念のためだから』


私はなんだか不安になった


『先生…今週友達の結婚式あるんですけど…』


『う〜ん、赤ちゃんの事考えて辞退してくださいね。退院してもしばらくは大人しくしててね』


『俺が行くから大丈夫だ…先生の言う通りにしよう。着替えとかすぐ持ってくるよ』


なんだか不安で泣けてきた…

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