人の恋を笑うな
私は会社が倒産して、掴んだ藁が今の会社で、住んでるマンションは茂徳の友達の家、しかも1年限定だと話した


『なんだ…苦労してんだな。でもさ、お前好きな奴いるだろ?そんな顔してる』


『ばーか、いないよ、そんなの』


『だったら俺に抱かれてみる?AV観ながらさ』


私は悪くないなと思った

そして要の部屋にいきAVを観てもらった


『男は時々女優さんの健気さにキュンとくるんだ。こんなに顔真っ赤にして頑張ってる彼女達にさ

化粧落ちるまで演技してんだから』


『そんなもんなの?』


『そうだよ。俺が乙女とセックスするときも、お前が終わって、照れながら一生懸命俺の処理してるとこが一番可愛かった』


そういうと要は私の首筋に唇を這わせた


あごヒゲがちくちくする


男ってそんなとこまで女見てるんだ…すごく繊細なんだな


いやらしい、としか頭で考えてなかったAVの中に男の純情が見えた



久しぶりの要のセックスは、前より優しく包むようなセックスに変化していた。でも時々激しく私を揺らす


要に相談してよかったのかはわからないけど、私は少し、女を取り戻した気分にはなった
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