人の恋を笑うな
仕事が終わり、社長がタクシーを呼んだ


そして私を乗せて六本木のほうに向かった


すごい!ここ超有名なレストランじゃない


私のワンピース、不釣り合いだ〜


『乙女、ワイン飲むか?』


『社長にお任せします』


社長は慣れてるんだろうな…テキパキとオーダーして店員さんとも軽く話ししてる


そのうちシェフもでてきて社長に挨拶した


『よくくるんですか?ここは』


『大事なお客様の時はな。今日は特別だ。しっかり食べろよ』


いつもは多分女優さん達とくるんだろうな…


『乙女って彼氏いないの?』


『2年前、結婚間近の恋人いました…婚約なんかもしてて』と私は苦笑いした


『私のいってた建築会社は、そんなに知名度はなかったんですけど、マンションはかなり有名だったんですよ。だからそれだけしてればよかったんですけど…

いろんな建築に手をだしはじめて、人手不足に。だから私、経理だったけどよく現場いったり忙しくなりました

それでついつい彼氏ほったらかしにして、怒らせてフラれたんです。それから二年経って、会社は倒産…まったく私の人生返せよです』


私は膨れっ面でワインを飲み干した
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