人の恋を笑うな
帰り、例のお煎餅屋さんで3種類のお煎餅を買った


電車の中でお煎餅をバリバリ食べながら、バックに入っている封筒を見つめた


なんか秘密っぽい封筒だ


彼女も社長狙ってたりして…毒のない女ほど怖いものはない


いくら先輩後輩とはいえ、油断ならない〜!



会社に戻り社長室にすぐ向かった


『社長、今戻りました。佐久間さんから預かりものあるんですけど…』


と私は封筒を社長に渡した


『さっき、ねねから電話あった。自分一人しゃべって彼女の名前聞くの忘れたわ…だって。桜川乙女だって教えといたぞ』


『あれ…私、名刺置いてきたんですけどね』


『だろな。まったく相変わらずとろいよ…』と社長は笑う


『厨房で働いてるってコックさんですね』


『そんなもんだな。あいつ別居してんだよ。旦那とな

愛人に子供できたから別れてくれって今迫られてるんだ。慰謝料とか中々折り合わなくて、友達の弁護士に任せてる』


『ひどい!愛人に子供出来たから奥さんのねねさん追い出したんですか?』


『まあそんなとこだな…もう1年になるか。家事しかしたことないねねが、いきなり社会放り出されて何できるんだ…。あいつも少し自惚れてたんだよ。スーパーいったり、コンビニいったりさ』


なんか…苦労してるんだ…彼女
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