人の恋を笑うな
夜に夏子とレストランに行った


店にはお客さんが結構入っていた


ウエイターさんに案内され1番大きなテーブルに相席となった



テーブルにはなんと…社長と友達らしき人が座っていた!


『社長!あの!こんばんは!』と私は慌てて頭を下げた


『よお、今日は友達と?』


『いえ、私の妹です』


『はじめまして、姉がお世話になってます。私は妹の桜川夏子です』


『俺は三国ヶ丘武人。お姉さんにはこちらこそお世話になってるよ』と社長は笑った


『兄貴、俺の事も紹介してや』と友達らしき人が言った


『紹介するよ。俺の弟で隼人』


『まいど!弟の椎名隼人です。昨日の夜大阪から遊びにきたんでよろしゅうに!』


この人が弟さん?確かに顔似てるけど…中身全然ちがう


夏子は昔から関西弁をうけつけない…なぜなら大学時代付き合った彼氏が大阪の人でかなりひどい目にあったらしい


その夏子は怪訝そうに隼人さんを見つめていた


『兄貴の会社は経理の人まで美人さんなんやな、うらやましいわぁ…うちの経理なんかおばちゃんやで、俺らボス呼んでるねん』


隼人さんの話しはすごくおもしろくて、食べるのを忘れるくらいである


『おいおい、いつまでもしゃべってないで食べろよ』と社長は見せた事ない顔で笑った
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