人の恋を笑うな
『何猫なで声だしてんのよ…気持ち悪い』


『私だってこんな事でクビになりたくないからよ』


『あの社長ってお姉ちゃんの理想の男、まんまじゃない…惚れてんでしょ!』


『自分の会社の社長に惚れてどうすんのよ…もういいわ。先にお風呂入る?』


『入る』と夏子はバスルームに行った


その時また携帯が鳴った

『もしもし、乙女さん?俺隼人です。今日はすんませんでした』


『いいんですよ、隼人さんはいつまで東京に?』


『連休最後までですわ。実は10月から東京の本社に転勤になりましてん』


『栄転ですね。おめでとうございます』


『あの…夏子さんに謝りたいんでまた会えたらなと思うんやけど』


『二日くらいして会えば?それまでには機嫌直ってると思います』


『よろしく』そういうと隼人さんは電話を切った

よっぽど夏子の事気にいったんだな


『お姉ちゃん、誰から電話?お母さん?』


『友達よ。あ〜疲れた…私も風呂に入るわぁ』


『明日も尋問するからね、覚悟しときなさいよ』


『はいはい、いくらでもどうぞ』


私はバスタオル片手にバスルームに入った
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