人の恋を笑うな
連休最後の日、夏子は実家に帰るため駅にいた


そこには社長と隼人さんの姿もあった


『連休中はお騒がせしました。またこちらにきた時は連絡しますので相手してやってください』


『いつでも歓迎だよ、な隼人』


『俺も10月から東京やからいつでもきてや』と涙ぐんでいる…


『隼人さんも、頑張ってください』


『夏子さん、教室に半分残った生徒さん大事にせなあかんで。いつか帰ってくる生徒さんも絶対おる!くさってたらあかん

辛い事とかつまらん事あったらいつでも連絡くれや!俺夏子さんの教室までいって笑わせたるから

俺は勝手な気持ちで夏子さんにメールとか、電話するかもしれん。でもアホなやつやと笑わんといてくれ…初めて会った時と気持ちは一緒やさかい

俺の事考えてくれとは思わん。でも夏子さんに恋する奴が一人いたなって心の片隅に置いてくれるだけでええねん

だから友達でええ、メル友でもええ!』


『隼人さん…』


私は驚いた!あの冷静で計画的な夏子が隼人さんに抱き着いたのだ


しかもこのヒトゴミの中で…信じられなかった


『いつでも家に遊びに来て。東京に引越しの時は手伝いにくるから…それと毎日絶対メールはして、私の事忘れないで!』


なんじゃこりゃ!東京ラブストーリーか? 


懐かしいかな、この時二人はリカとカンチだったのである…


そして私と社長はエキストラだ
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