人の恋を笑うな
社長の熱は下がっていた


でも…裸で抱き合う私達は熱かった


『社員に手だすなんて、俺最低かも…』


『なんでですか?』


『乙女前言っただろ?私じゃダメですか?って』


『え?聞いてたんですか?』


『知らないふりしてただけ…ねねの寝言だって夢の中では剣道着姿のねねが竹刀振ってるだけだ』


『私なんか抱いて良かったんですか?私…本気になりますよ?』


『なったらいい。俺は元気で素直な乙女が好きだよ…』


『ありがとうございます…』


なんだか夢の中にいるみたいだった!


『でも俺実は結婚してるんだ』


『ええ!!!』




…うーん、うーん…


『乙女、乙女、もう昼だぞ!』


私は瞬間ソファーから転がり落ちた


見上げると社長がパジャマのままで私を見てた


『さっきから泣いたり笑ったり、気持ち悪かったぞ。でも看病してくれたんだな。ありがとう。お昼は俺がなんか作ってやるよ』


『熱は…』


『おかげさまで微熱だ』


なんだ…マジで夢だったのか…ショボンヌ


このヘッポコ女にあんな展開はあるはずない
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