GAKI
第1章
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…笑えねえ。
笑えるワケがない。
『ロミオとジュリエット』のジュリエットよろしく、
ちょいと死んだフリするだけのハズが…
俺なんで死んでんの?
父さん母さん泣かないで。
妹のアヤも…
ってオイ、
俺のダチに色目使ってる場合かよ!?
あ~あ…
燃やされてるよ、俺。
やっぱマジで死んだんだな。
バイバイ、みんな。
来世で会おう。
…ってすんなり死ねるかよ!?
誰が俺を殺った。
誰なんだよ。
クソッ…
そんなワケでうっかり死んじゃった俺。
俺を殺した犯人は誰なのか。
そして俺は成仏できるのか。
できれば両方頼むよ。
マジで。
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ああ、あの子。
いいお嬢さんでしたよ。
毎朝挨拶してくれて。
ぇえ!?
死んだのかい!?
…殺された?
そんな恨みを買うような子には見えなかったけどねえ。
うん。
あそこのお宅ねえ…
仲が良い家族に見えたけど、
どこか影がある感じで。
…あっ、私が言ったなんて言わないで下さいよ。
アイツってマジでサイテー。
…え?
周りもみんな言ってるよ。
サイテー女だって。
クラス違うから俺はよく知らないけど、
大人しそうに見えて結構評判悪かったな。
殺された1人の少女。
彼女の本当の姿とは。
そして彼女の死の真相とは。
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天網恢々粗にして漏らさず。
勧善懲悪。
僕の大好きな言葉だ。
今日日こんな事はまずない。
まるで神話。
まるで御伽噺。
だって僕はこうして普通に暮らしてる。
殺し屋としてね。
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