美雨side



「美雨、可愛いわね。」



『うん。光が選らんで買ってくれたの。』


「…大丈夫?」


『…案外大丈夫かな?
光が一緒だったからかな?見えてない?それが心配…』


「見えてないわよ。」


由美ちゃんが優しく微笑んだ。



きっと由美ちゃんは心配してキッチンへと誘ってくれたのだろう。

その優しさが嬉しかった。



「この前、光ったら大変だったのよ!」


『えっ?』


「美雨に嫌われたって、
勘違いしちゃって…
聞いたわ。公園での事…
その後に美雨からあのメールだったから、そりゃすごい落ち込み様で。
フフッ…思い出すだけで可笑しい。」


『??』


「私達は美雨のシンプルメールに慣れてるけど、
光にしてみれば、公園で嫌な思いをさせた後に、しばらく会えないって内容でしょ!」


『あっ!そうか…』


「フフッ。気を付けなさい」




『…ねえ、由美ちゃん』

「何?」

『自分でも、このままじゃダメだって分かってる』


「……」


『光の気持ちも…
自分の気持ちも…分かってるのに…はっきりさせないで恋人の様な位置に居る事…』






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