あの日から舞が店に来る様になった…。 



来る度に、もう一度やり直したいと…




はじめは追い帰していたが、根気負けした俺は勝手にしろと放っておいた。


「ねえ、光。覚えてる?
一緒に行った水族館の事」


『忘れた』


「あの場所で、初めてキスした事も?」


『……』


「楽しかったね。」





俺は複雑だった。


もちろん今は美雨の事しか見えないが、一度は好きになって付き合った奴に、そこまでひどい態度も取れず…どう接していいか…











(カラン カラン〜)



『美雨!』


『…あっ、…』





「こんにちは。公園でお会いしましたね」


『ええ…こんにちは』


「光に用?」


『なんでお前が聞くんだよ?』




『…特に用は…。』


『美雨こっちおいで。お前は帰れ!』


「ひどいじゃない?」



「美雨さんだっけ?
よかったら外にお茶行かない?」


『はっ?お前何言ってるんだ?』




『ええ…いいですよ』


『美雨!』



「じゃぁ、光。行ってきます」






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