スピカからしばらく歩いた所にある喫茶店に入った。



彼女はコーヒーを

私はオレンジジュースを…

少し心強い気がした。






「よく逃げなかったわね。」



彼女はカバンからタバコを取出し、慣れた手つきで火をつけた。




『…何から逃げるの?』




「あんた、邪魔なのよ」


『……』


「どうやって、光に取り入ったの?」


『言ってる意味がわからないわ。』


「あんた、あたしの事…
見抜いてるでしょ?」


『ええ。』


「公園で会った時、そう思ったのよ。」


『……。』


「この前、偶然光を見かけてさぁ。昔よりいい男になってるし…自慢出来るじゃない。だからもう一回彼女になろうと思ってんのよ。だから消えてくんないかなぁ?」


『…昔、光と付き合った時も見た目だけで?』


「そうよ」









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