第14章

勇気


今日は一人で公園へとやってきた。




風が気持ちいい…






あの日の様にオレンジジュースを買った。



携帯を持つ手が震える。


大丈夫…





もう逃げない…






(トゥルル〜トゥルル〜)



「はい西川でございます」




「もしもし?…どちら様?」





『…お久しぶりです…美雨です。』






「…美雨ちゃん!?」





『はい……長い間、お返事も……連絡もしないで…ごめんなさい…』


「そんなこといいのよ!美雨ちゃんが元気なら…」


『明日、そちらにお伺いしようと思っています…』


「まぁ!きっと主人も喜ぶわ!…お待ちしてます。」

『…では、明日、14時頃に。』








深呼吸をする。


まだ、微かに震える手を空にのばす。





少しだけ

さわれた気がした。









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