風に揺れる髪を撫でる


心配だな。


俺が居ない時、ああやって声をかけられてるのかな?

誰にも見せて欲しくないな

俺だけに笑ってくれないかな?






『…光?』


「…ん。」


『…どうしたの?』


「いや、何でもない」


『……あれ?』


「??」










『そんなネックレスしてた??』


「あぁ、これ?」


俺は見えやすいように前にかざした。



「この前、憲二さんと買い付けに行った時に買ったんだ。」



そう…本当は自分と美雨の為に買った。


一見、1つに見えるが、実は2つのネックレスを組み合わせて形が出来るタイプの物で…


現地では生涯かけて大切にする異性に贈るものだそうだ…。











< 129 / 202 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop