いざ、贈ろうと思うと…


いらなかったらどうしよう…とか


重荷にならないか…とか

そう考えてしまって…






しばらくその飾りをキレイだと触っていた美雨が気付いた…。



『ん??あっ!これ2つで1つなんだ!』


「…ん。」





「…片方を生涯かけて大切にしたい異性に贈るものなんだって…
現地の人が言ってた。」


『すごい!素敵!……ん?』






『……。』


「ん?」


『……』






急に美雨が拗ねた…

慌てて原因を探る。

「あれ?美雨?どうした?
お腹減った?」


『……』


「貝殻なくしたの?」


『……』








プイッと顔を背けて口を尖らせている…





美雨がチラリとネックレスを見た……




あれ?……もしかして……




「…これ、美雨に贈ろうと思って買ったんだけど、
迷惑かな?」





笑顔になった美雨は


まるで花が咲くように


美しかった。









< 130 / 202 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop