青
いざ、贈ろうと思うと…
いらなかったらどうしよう…とか
重荷にならないか…とか
そう考えてしまって…
しばらくその飾りをキレイだと触っていた美雨が気付いた…。
『ん??あっ!これ2つで1つなんだ!』
「…ん。」
「…片方を生涯かけて大切にしたい異性に贈るものなんだって…
現地の人が言ってた。」
『すごい!素敵!……ん?』
『……。』
「ん?」
『……』
急に美雨が拗ねた…
慌てて原因を探る。
「あれ?美雨?どうした?
お腹減った?」
『……』
「貝殻なくしたの?」
『……』
プイッと顔を背けて口を尖らせている…
美雨がチラリとネックレスを見た……
あれ?……もしかして……
「…これ、美雨に贈ろうと思って買ったんだけど、
迷惑かな?」
笑顔になった美雨は
まるで花が咲くように
美しかった。