青
暗雲
『いらっしゃい!』
俺は仕事が終わってから、美雨の家に行った。
『光?どうしたの?』
「うん…。」
『なに?なんか変よ?』
何から聞こう…。
急に、質問していくのも変だし…。
「……。」
美雨が困った顔をしている。
そんな顔にさせているのは俺で……
でも…
このモヤモヤした感情をどうする事も出来なくて……
「なぁ?美雨には兄弟いるの?」
『ん?いないよー。』
なんだ……。
最初から聞けば良かった。
あっさりと返ってきた答えに、拍子抜けした。
俺は何を複雑に考えていたんだろう。