「でっ?何があったの?」

由美ちゃんが、このパターンで聞いてくる時は、
言うまで解放されない事を長年の付き合いで悟っている。




『この前…

公園を散歩したんだ。

男の人と…』



「えっ?チョット待って!

何?知ってる人?

まさか初めて会った人?」


『初めて会った人…

彼の犬も一緒に。

でもね!でもね!

ワンちゃんとは、
前に会った事があったの。
その時は、
彼のお母さんが散歩してて
…エット… 』


「待って美雨。

別に言い訳するみたいに
言わなくてイイのよ。

スゴイじゃない!」



『んー…』


「それよりどんな子なの!美雨が散歩する程って!」

『…28才だから二つ下で、
優しくて、楽しくて…

落ち着いて…

笑うとドキドキして、

時々可愛くて…』



「そっか!嬉しいな。

美雨が…

人を好きになる事が出来て…」










< 15 / 202 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop