心音


美雨をゆっくりと引き寄せ腕の中に閉じ込めた






「…美雨、ごめん。」


『…えっ?』



「この間…。俺…、
あんな事して…ごめん。」



『…ううん、悪いのは私』

「美雨じゃないよ」


『…私よ!』


「…違う!俺だよ!」






『…フフフッ』


「…何やってんだろー!」

「『アハハー!』」 




すると笑っていた美雨の腕が、そっと俺の背中にまわった。



肩口におでこをつけ美雨が消えそうな声で話し出した




『…良かった。』


「ん?」


『もうダメなんだって思った…今日…バイバイされるのかと…思った…』


「なっ…!俺がっ?」


『…うん。』


「ハァー…。俺らって…」


『…?』


「俺も同じ事…考えてた。美雨からもう会わないって言われたらどうしよう…って。」









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