光side



俺は楽しくて仕方がなかった。


いつもは疲れるからイヤだと思う商品の搬入もチェックも、美雨がいるだけでとても楽しい。



二人きりで過ごす空間が、その気持ちに拍車をかけているのだろう。




そろそろ お昼か…



美雨に声をかけると待ってましたとばかりに買い出しの準備を始めた。




スピカを出て少し歩いた頃
急に美雨が立ち止まり、
手を強く握ってきた。


俺は、その意味に気付かず美雨を覗きこんだ…




「ん??どうした?」




美雨は無言のまま俯いている。


どうしたんだろう?




繋いだ手から、
美雨の温度が消えていく気がした……











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