一つ、手に取ってみたが
読める訳なく元の位置に戻した。




たしかに…

由美さんの言う通り落ち着く空間だ。




「……!!!」



『あっ、ゴメン。

驚かせるつもりは…』




気付くと美雨さんが、
隣に立って覗きこんでいた。



仕事上、本がどんどん増えてしまった事や


元々映画好きだが、
わざと字幕を出しながら見て、

素敵な訳し方や、綺麗な表現を仕事の参考にするためについつい買い集めてしまうこと。



美雨さんは一生懸命

俺の目を見て話してくれてた。





その姿が本当に可愛いくて



本当に愛しくて…




気付いた時には手を伸ばし




美雨さんの頬に触れていた








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