青
出逢い
しばらく経ったのだろうか
音が聞こえた…
『こんにちは』
出来るだけ
心の乱れを悟られない様に返事をする。
「こんにちは」
『もしかして美雨さん?』
心が揺れた…
なぜ私の名前を知っているのだろう…
「はい‥あなたは?」
そう言いながら、
以前ミユキさんとの会話で、息子さんの話を聞いた事を思いだした。
「もしかして、光さん?」
『はい。』
フッと光さんが笑った。
『お互い初めて逢うのに、名前知ってるって…
覚えてるってスゴイなぁーと思って』
「本当にそうですね。」
二人で笑った。
『美雨さん散歩ですか?』
「はい、たぶん散歩です」
『あははっ、では、そのたぶん散歩を一緒にしませんか?』
私も笑いながら頷いた。