彼にお礼を言わなければ…


顔を上げると、


彼も同じ様に顔を上げた…




急速に顔が熱くなる





目が合ったまま動けない…




きっと私の顔は
真っ赤になっているだろう…






『…ありがとう。』





弾かれる様に彼が離れた




「はっ、ゴメン。

えーっと……」




それから彼は早口で
以前から、あの脚立は壊れていて使ってなかったと話してくれた。


話しの途中から、
抱きしめた事を私が嫌がってないか、怒ってないか気になりだしたらしくオロオロしだした。





その姿がすごく可愛いくて…






『抱きしめてくれてありがとう』






そっと彼に声をかけた









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