青
カレーライス
「座ってて!」
…と言う美雨の言葉を断わり、俺も一緒にカレー作りに参加した。
二人で野菜を切ったりしながら、笑いあい…
本当に楽しい時間が過ぎていく。
「そろそろかな?」と言いながら、
鍋をかき混ぜる美雨の後ろから覗き込む様にカレーが出来上がるのを待つ。
『今度一緒にターボの散歩しない?』
そう話しかけた時、
美雨が振り返った。
後ろから覗き込んでいた為すぐ目の前に美雨の顔がある…
「うん!行きたい!」
そう答える美雨の言葉が遠くで聞こえる…
俺は…
自分を抑える事が出来なかった。
そっと後ろから抱きしめ、キスしようとした…
その時…
(グゥー…)
「『プッ!アハハハー』」
「あーぁ!俺、かっこ悪いなー」
こんなタイミングで腹が鳴るとは…
まだ美雨は笑ってる。
抱きしめたまま、少し拗ねてみた
「カレー出来たよ。」
美雨はそう言うと
腕の中でくるりと向きを変え、俺の頬にキスをした…