任命


「光くん。
君に任務を与えよう!
料理できるわよね?」


『え??』


「今から美雨ん家行って、ご飯作ってあげなさい」



『ええっ!!』



「憲二、いいでしょ?」


「ああ、行ってこい」


『…ふ、ふたりとも…

ありがとうぅぅ』



「「あー、早く行け!」」

由美と一緒に光を見送り、ため息をついた。


「ほんと、アイツら…」



「全く…」



「なあ…」

「ん?」

「お前が一緒にいる事も…
触れる事も当たり前で…

アイツら見てると、
俺はなんだか不安になるぞ。」


「どういう事?」


「当たり前になりすぎて…
俺はちゃんと言葉にして伝えてるか?」


「え?…」


「お前が離れて行かない様に。

俺の気持ち、ちゃんと伝わってるか?」


「フフッ…。
伝わってるわよ!」


「じゃぁ、そろそろ…結婚するか?」


「…えっ?

なに?急に…照れるじゃない。

でも、ありがとう。
これからもよろしくね」


「よし!由美行くぞ!」


「何?急に!」


「何って…
お前の引っ越し準備だよ」

「はっ??」


「こうしちゃいらんねぇ!
荷物!俺のマンションに運ぶぞ!」



「……ハァー、さっきまでの男前はどこいった…」










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