あふれだした想い

美雨side


キッチンで、彼の後ろ姿を眺めながら…
体の奥からあふれてくる感情をせき止める事が出来なかった…




気を抜くと、

今にも、口から想いがこぼれてしまいそうだ…



どうしようもなく


彼の事が好き…



この気持ちを彼に伝える事が出来たら…

どんなにいいだろう…


恋人として彼と過ごす事が出来たら…


でも、きっと許されないだろう…






叶えてはいけない…






彼の気持ちを知りながら…

恋人のような位置に座りこんでしまった私はずるい…






そう思いながら、彼に手を伸ばしている…






彼は後片付けの手を止め、何も言わず優しく髪を撫でてくれた…



そっと抱きしめてくれる


体温から、彼の想いや優しさが伝わってくる。




私は、ただ涙を流す事しか出来なかった…








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