『お題』ください。短編小説の種になります
「あの、ピンク色の花びらは、桜、という花のものらしいな」

殺害現場には、遺体にまかれた、桜の花びらがあった。

「東洋の日本では、人気がある花だそうだ。

少しの間しか咲かない、淡い色の、地味な花。

全く、日本人って言うのは分からない」

「じゃあ、あなたはこの事件向きじゃない」

ウルカは綺麗に微笑んだ。

陶器のような、白くて滑らかな肌。

目も鼻も唇も、愛らしいラインを描いて、整っている。

ただ、その大きな灰色の瞳には、覗き込みたくない、得体の知れないものが潜んでいる気がする。

マルグレッドは、ウルカの瞳から目をそらす。

「どういうことだ?」



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