年下の君に愛されて、、、【長編】
『音痴って言ってる』
相変わらず憎たらしく笑いながら言ってくる悟。
あの仲直りした日から前までの関係とはちょっと違うけど、普通に戻った気がする。
相変わらず悟は私をからかってくるし…。
ただ…前と変わったのは少し優しくもなったってとこ。
言葉とかじゃなくて、
些細なことで優しくなった。
気づかってくれてる。
私が気づかなかっただけで、
ほんとはもっと前からだったのかもしれないんだけどね。
『…ジュース買うんだろ?』
『へ?うん』
唐突に聞いてくる悟にさっきまで睨みつけてた目は自然に戻ってた。
『おごってやるよ。泊まり…オッケーしてくれた…らしいし…さ』
私を見ずに財布を取り出して、
そうつぶやく悟は少し耳が赤くて
私はフッと笑って
可愛いと思ってしまった。
『だって…徹くん来るし?』