年下の君に愛されて、、、【長編】


『優衣花?どうした』


考え事してボーっとしてた私を悟は覗き込む。
こうやって二人で居るのは落ち着くし楽しい…
でも“これ以上深く関わらないで”とどっかで壁を作ってる。

そんな自分の気持ちに気づくたびにギュッと胸が痛くなる。


『大丈夫か?』


ピタッとおでこに触れる手。
私はその手を振り払ってしまう

『あ…ごめん私ボーってしてた』


少し傷ついた顔をする
でも隠すように


『ひで~心配してやったのに』


って笑って答えてる。
傷ついたことを気づいてないように私は


『ごめんごめん。で、どれ見る?』


そう返した。
酷いね、気づいてないフリなんて。
悟に対する私の芽生えてる気持ちに対しても。


DVDを見ながら笑ったり話したり楽しい…
だけどやっぱり一線を置いてる私。
そんなことを考えながら時間はたって
料理して一緒に食べて、さっきのことは気にしてません
って顔して。



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