年下の君に愛されて、、、【長編】
だから…
だからさ…優衣花
おねがい…
言わないで…。
優衣花の口から、
徹兄が好きだと
聞きたくないんだ。
優衣花の気持ちに気づいたのは
俺が気づけば好きになってた
小学校六年の春。
徹兄ばっかりを、違う目で見てる
優衣花に、気づいてしまったんだ。
好きだから見てしまう
俺もそうだからわかった気持ちなんだ。
“お前徹兄好きだろ”
言わなきゃ傷つかない言葉を
俺は聞いてしまった。
返ってきた言葉ははっきりした
言葉じゃなかったけど、
表情でわかった。
好きなんだ
って。
嫌だった。
苦しかった。
張り裂けそうだった。
こわれそうだった…。