年下の君に愛されて、、、【長編】
相変わらず疲れとかが声に出ないよな。
『なに?母さん』
『今一人なのぉ?』
ガヤガヤと聞こえる電話の向こうの音に、
少し耳からケータイを離す。
『そーだけど?』
また外で営業行ってんのかな。
そんなことを考えて答える。
母さんの仕事は、一言で言うと
デカい会社のとこの重要な役割。
営業に行ったり色々なんだって。
すごいらしいんだよな
母さんの立場って。
『今日ね、早く帰れそうだから、私がご飯つくるって徹に伝えといて』
『直接言えば?』
『でなかったのよ電話』
ふーん。
でなかったんだ。
まじでどこ行ってんのかな。
ま…いいや。
『じゃあよろしくね』
母さんはそう言うと、俺の返事も
聞かずに電話を切った。切るの早いし、
いいけどさ。