愛想人〜アイオモイビト・先生〜

そして夜。


今日もあたしは生徒というつまらない名を捨てて街のある場所でいつものようにいた。


時刻は8時。


あともう少しかな…。


と思っているといつものように遥都さんが来た。


遥都さんの家に着くまでお互いに無言。


だって仕方ないじゃん?


昼休みにあんな口喧嘩みたいなのしてるんだし。


なんて思っていただけのはずが表情に出ていてしかも頬まで膨らましていたみたいだ。




プッ


突然の笑い声。


もちろん、あたしじゃない。


となると…遥都さんだ。


笑われる理由が分からずキョトンとした表情で見上げると


「その膨らました頬」


って言われ、しかも指差された。


あぅ…恥ずかしい………。


手で頬を隠すように包み込んで、見られまいとした。




「まぁ、そんな磨菜も可愛いけど…ベッドの中で乱れている磨菜が1番だけどな?」


耳元で、甘く囁くような声であたしを震えさせた。


あたしと遥都さんの夜はこれから…。


これ以上に甘かったりします。





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