人魚物語
たどり着いたのは、海の中ではなく陸地だった。
『誰…?』
「あ、ごめんなさい。私はイヴといいます。」
レオを呼んでいたのは人間だった。
「私は神によって三人目に作られました。
二人目は私の愛する人…、アダムです。
そして一人目が、あなたです、ええっと…。」
『海のみんなからは、レオと呼ばれています。』
レオは自分の名前は言ったものの、
イヴという人が言っている意味がよく分からなかった。
『あの、イヴさん?
言っている意味がよく分からないのですけど…。
神って誰ですか?私を作ったって…?』
「ああ、あなたはまだ実を食べていないんでしたね。
…これを食べてください。」
すると、イヴは赤い果物をレオに差し出した…。