鼓動より速く
制服!?

そんな事より、ここは何処だろう?
ハルカの顔を押し退け、所在を確認する。

「・・・ここ」
「保健室だよ」
「ハルカが運んだの?」
「違うよー。ミノル君なんて、重たくて運べないよーお父さんだよ」
「ちょっと、待って!何故、おじさんも一緒なの?」
「一緒に来たからだヨ!」
「・・・・」

ダメだ。
おじさんに理由を聞こう。
ハルカでは、ダメだ。
コイツは、自由に生き過ぎだ。

「おじさんは何処?」
「ウンコだって」
「・・・」

馬鹿なヤツだ。本当に。
けど、コイツ、何故、学校に来たんだなぁー?
ハルカのクラスは何処だろう?
ボクと同じクラスじゃあなかったら、誰がハルカと話すんだろう?
不登校児が、上手い事、学校に馴染めるか、不安だ。
・・・・いや、何の不安を抱いているんだろうか?確実に保護者並の懸念を抱いていた。

「おー、ミノル!起きたみたいだぁなぁー!」

おじさんが、茶色い封筒を持って、保健室に入って来た。

「おじさん!!」

縋り付くようにおじさんを凝視した。

「どうした?」
「・・・ハルカは来たんだネ。・・・・ボク、また」
「ハルカはたまたまだ。明日には飽きるだろうよ。一応、ミノルと同じクラスだから、またその時は頼むな!あと、何をしたんだ?下手したら、死んでたゾミノル」

倒れていたみたいだ。
いつかバレる事だけど、ショックだ。

「安心しろ。見付けたのは、オレだ!他に、知ってる奴はいない!けど、ミノルの担任には報告したゾ」
「ありがとうおじさん」

だけど・・・・結局は一緒だ。
遅いか、早いかだ。

ボクはまた、気を遣われる学校生活が始まるんだ。
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