鼓動より速く
同じ人間は居ないのは、分かっている。
ハルカとボクも違う。
けど、生きるという事は同じなのに何故、こんなに悔しいんだろう?
また涙が流れていた。
「大丈夫?ミノル君」
「うん。大丈夫だよ」
ハルカは、そっと頭を撫でてくれた。
自分も泣いているくせに、一生懸命、笑っている。
笑い泣きみたいな状態のハルカは可愛いと思え、少し恥ずかしくなった。
「あれれ?」
ハッ!
ボクもハルカも同時に保健室の扉を見た。
そこには、神木さんが立っていた。
「世村さんと山音君が・・・あれれ?」
惚けた口調で、ボクらを見る。
恥ずかしい。
こんな所を見られたくない。
ボクは思わず、ハルカを突き飛ばしていた。
ハルカはイスから落ちるように倒れた。
「あ、ハルカ、ゴメン!」
ハルカはびっくりしたように、ボクを見た。
何か言おうとしているみたいだけど、何も言わないで保健室を出て行った。
「山音君、良いの?ってか、私のせい?」
「違うよ」
と言い返す言葉は、何故か弱々しく。
ボクはハルカの居なくなったイスを見る事しか出来なかった。
ボクはこの日、そのまま、早退をした。
未だに、中学校生活が始まらない事に気付いた。
もう普通の生活は出来ない。
毎日、登校しても、保健室。
ボクが教室の席に座る事は無い。
そう思えて、仕方ない。
諦めるのは、好きではないが、諦め始めていた。
早退した足で、ハルカの家に寄った。
ハルカが家に居る事は分かった。
もう学校にも来ない事も。
ハルカの部屋を開けると、制服が悪辣に投げ捨ててあった。
ハルカはベットの中で眠っている。布団を被り、表情が見えないけど、泣いていた事は分かった。
ベットの周囲に使用済みのティッシュが大量に落ちている。
ボクはそれをゴミ箱に入れて、ベットに腰を掛けた。
「ハルカ、ゴメンね」
「・・・」
返事は無かった。
ボクがベットに座った時点で起きたのは分かったが、ボクに気付き、身を硬直させていた。
謝るというカテゴリーしか持ち合わせていないボクは、近くに落ちている紙を取った。
作り掛けの詩。
中途半端で、けど綺麗な言葉が並んでいた。
あーボクはこの言葉たちを汚したと感じた。
ハルカとボクも違う。
けど、生きるという事は同じなのに何故、こんなに悔しいんだろう?
また涙が流れていた。
「大丈夫?ミノル君」
「うん。大丈夫だよ」
ハルカは、そっと頭を撫でてくれた。
自分も泣いているくせに、一生懸命、笑っている。
笑い泣きみたいな状態のハルカは可愛いと思え、少し恥ずかしくなった。
「あれれ?」
ハッ!
ボクもハルカも同時に保健室の扉を見た。
そこには、神木さんが立っていた。
「世村さんと山音君が・・・あれれ?」
惚けた口調で、ボクらを見る。
恥ずかしい。
こんな所を見られたくない。
ボクは思わず、ハルカを突き飛ばしていた。
ハルカはイスから落ちるように倒れた。
「あ、ハルカ、ゴメン!」
ハルカはびっくりしたように、ボクを見た。
何か言おうとしているみたいだけど、何も言わないで保健室を出て行った。
「山音君、良いの?ってか、私のせい?」
「違うよ」
と言い返す言葉は、何故か弱々しく。
ボクはハルカの居なくなったイスを見る事しか出来なかった。
ボクはこの日、そのまま、早退をした。
未だに、中学校生活が始まらない事に気付いた。
もう普通の生活は出来ない。
毎日、登校しても、保健室。
ボクが教室の席に座る事は無い。
そう思えて、仕方ない。
諦めるのは、好きではないが、諦め始めていた。
早退した足で、ハルカの家に寄った。
ハルカが家に居る事は分かった。
もう学校にも来ない事も。
ハルカの部屋を開けると、制服が悪辣に投げ捨ててあった。
ハルカはベットの中で眠っている。布団を被り、表情が見えないけど、泣いていた事は分かった。
ベットの周囲に使用済みのティッシュが大量に落ちている。
ボクはそれをゴミ箱に入れて、ベットに腰を掛けた。
「ハルカ、ゴメンね」
「・・・」
返事は無かった。
ボクがベットに座った時点で起きたのは分かったが、ボクに気付き、身を硬直させていた。
謝るというカテゴリーしか持ち合わせていないボクは、近くに落ちている紙を取った。
作り掛けの詩。
中途半端で、けど綺麗な言葉が並んでいた。
あーボクはこの言葉たちを汚したと感じた。