すれ違い続けて
†汰衣夢†


「あ、アドレス教えてよ。その…いやじゃなかったら」

自然と口から出た言葉。
芽衣ちゃんに惹かれ始めてると、そう確信した。

「全然いいよ。メール一回しただけで終わりとかなしだよ?」
「あ、当たり前じゃん」

ピンクのケータイ。芽衣ちゃんらしかった。ついてるキーホルダーも、プリクラも。
「じゃあ、あたし部屋に戻るね。206号室にいるし、なんか用あったら」
「おう。おやすみ」
「おやすみなさい」

芽衣ちゃんは小さく手を振って、部屋に戻っていった。
やべ…。
今の超かわいい…。
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