すれ違い続けて
その話を聞いてから、なんとなく私は汰衣夢くんと話すのが恥ずかしくなってしまった。
同じクラスで、席も隣。話さないわけにはいかなくて、でも目を見て話せなかった。
「芽衣ちゃん?聞いてる?」
「あっう、うん!聞いてるよ!」
いきなり顔をのぞき込まれて、顔が赤くなってしまった。
恥ずかしいのばれちゃうよ!
「大丈夫?顔、赤いよ?」
「あ、熱くて!!」
「今日も真夏日だもんなあ。暑くてやんなっちゃうよなあ」
汰衣夢くんはそう言って、手で扇ぐ。
私も両手で扇ぐ。
あ-恥ずかしい。