変わりゆく空の色
「そうだね」
私はテキトーに流す。
そして視線を怜央に移した。
怜雄は一言も喋らずずっと携帯を
いじっていた。
好きとか言っといてなんにも
喋んないんだ・・・。
やっぱりうそなんだ、からかわれた
だけかもしれない。
「じゃあ、またね」
多樹の一言で我に返る。
「うん、ばいばい」
多樹、優真、海夢、怜雄が四人で
帰っていく。
もう会えないかもしれない・・・。
「怜雄が愛してるってー!」
突然、海夢が大声を出す。
「え?」
「ばいばーい♪」
海夢は笑顔で手を振っていた。
「はは・・・ばいばい」
私も手を振り返した。
全部海夢のうそなのかな・・・。
そう思いながら私も家へ向かって
歩き出した。
~♪
突然の着信に驚いた。
画面を見ると知らない番号だった。
「もしもし?」
「あ、俺」
俺?誰だよ。
「どちらさまですか?」
「海夢」
「あぁ、どうしたの?」
「ケー番登録しといて」