変わりゆく空の色
私達はカラオケに行き熱唱していた。
「おぉぉー!まじで華穂うまい!」
瑠奈と二人で拍手をする。
「よっしゃ!次私ね☆」
私は立ち上がってマイクを握った。
~♪
「ん?」
メロディーはスピーカーからではなく
私のケータイから鳴り響いた。
「うわ、空気読めー。私今から
歌うんですけど」
メールではなく電話。
きっと出た方が良い。画面を見ると
【田中怜雄】(たなかれお)
「え・・・?」
「出ないの?」
瑠奈が不思議そうに私を見た。
「怜雄からなんだけど」
「え?懐かしいね。出たら」
「演奏中止していいよ」
私は部屋から出た。
怜雄とは中学は違うが1年生の時
付き合っていた。別れて2年以上たつ
のに今さらなんの用だろう。
「・・・もしもし?」
「あ、誇叶?」
「そうだけど」
「今何してんの?」
怜雄の後ろが騒がしい。
何人か友達も一緒の様だ。
「友達とカラオケ。私今から歌う
とこだった」
「あ、邪魔しっちゃったー?
ごめんね☆」
「切っていい?」
「冷たー!今から行って良い?」
は?ふざけてんの?
「良いわけないでしょ」
「じゃあ今歌って♪」